Get Back In Love With Vinyl Again

2008年ぐらいから2年ほど、DJする際は、レコードではなくデジタルデータを主に使用していましたが、去年あたりから、またレコードの比重が増えてきました。

音楽は形のないものを耳で聴き、身体で感じる「体験」です。それはデジタルデータでもレコードでも変わりません。クラブで爆音で聞くのも、ベッドでイヤフォンから聞くのも体験には変わりありません。

僕は幸福にもDJなので\(^o^)/、その「体験」をつくる一部になることができる時もあります。その「体験」をどうつくるのかという意識が、デジタルかレコードかの選択に影響するのではと思います。

レコードを買うことは、その音楽を「自分のものにすること」だと感じるようになりました。それは音楽をレコードという「物」として所有する、という意味に留まりません。

データの数倍の値段のする、部屋のスペースを大きくとる、持ち運びも大変なこいつを所有するという面倒を引き受けること。綺麗にビニールで包んで、スプレーして布で拭き取り、手で触ること。そんなこんなを通過してレコードの音を聴くと、音楽がより自分の一部になるような気がするのです。

そしてそうやって音楽を、「自分のものにすること」は、クラブでのDJプレイにも関係してきます。どの曲をどのタイミングでどうプレイするのか、瞬間ごとに訪れる判断の機会に、その実感は影響を及ぼすのではと思います。あくまで個人的見解として、ですが。

デジタルデータの高い可搬性、加工と編集のし易さ、進化し続ける音質などなど、その可能性の拡がりには期待しているし、自分の選択としては、今後もデジタルデータ/レコードの併用で行くと思います。

しかし一度離れてしまったレコードにGet Back In Love 川´3`) した今、しばらくその愛は冷めそうにないのです。